日本で仕事を探す外国人の方にとって、「N1やN2がないと就職できないの?」という疑問は多いでしょう。
結論から言うと、すべての仕事でN1・N2が必要なわけではありません。職種によって求められる日本語力は大きく異なります。JLPTでは、N1は幅広い場面で使われる日本語を理解できるレベル、N2は日常的な場面に加えて、より幅広い場面の日本語をある程度理解できるレベルとされています。
大切なのは、「資格のレベル」だけではなく、その仕事でどの程度の日本語を使うのかを考えることです。
1.N1・N2が求められやすい職種
一般事務・人事・経理
社内メール、電話対応、会議、書類作成など、日本語を使う機会が多い仕事です。特に、人事や経理では社内規則や契約、制度などを正確に理解する必要があります。
そのため、求人によってはN2以上、より高い日本語力が求められることがあります。
営業・法人営業
営業では、お客様の希望を聞き、商品やサービスを説明し、商談を進めます。
日本語で細かいニュアンスを理解したり、相手に分かりやすく説明したりする力が重要です。敬語やビジネスメールなども必要になるため、N2・N1が強みになりやすい職種です。
企画・マーケティング
市場調査、資料作成、会議、社内外との調整など、多くの場面で高度な日本語を使用します。
特に、日本人向けの商品やサービスを企画する場合は、言葉だけでなく、日本の文化や消費者の考え方を理解する力も求められます。
2.日本語+専門スキルが重要な職種
一方、専門性が高い仕事では、日本語力だけでなく、技術や経験が採用で重要なポイントになります。
ITエンジニア
プログラミング、システム開発、インフラなどの仕事では、技術力や実務経験が大きな強みになります。
ただし、チーム内での報告や仕様書の確認など、日本語が必要な場面もあります。会社によってはN2以上を求める場合もあれば、英語で仕事ができる環境もあります。
エンジニア・技術職
機械、電気・電子、設計、生産技術などの分野では、専門知識や経験が重要です。
出入国在留管理庁も、「技術・人文知識・国際業務」の活動例として、工業製品製造業の設計、プログラミング、技術開発などを示しています。
製造業・工場関連
製造工程、組立、加工などの仕事では、作業内容に必要な技能や経験が重視される場合があります。
ただし、安全確認や作業指示を理解するための日本語力は必要です。特定技能1号では、原則として日本語能力試験N4以上などが基準となりますが、分野によって必要な水準は異なります。
3.「N1があれば就職できる」わけではない
N1・N2は大きな強みですが、資格だけで採用が決まるわけではありません。
例えば、N1を持っていてもIT経験がなければエンジニアとして採用されるとは限りません。一方で、優れた技術力や豊富な経験があれば、日本語レベルが応募条件の中心ではない求人に出会える可能性もあります。
また、JLPTは主に「読む」「聞く」能力を測る試験です。実際の仕事では、話す力、書く力、電話対応や敬語なども重要になります。
まとめ
日本語を多く使う事務・営業・人事・企画などは、N2・N1が求められやすい傾向があります。
一方、IT、エンジニア、製造・技術関連などでは、日本語力+専門スキルや経験が重要です。
自分の日本語レベルだけで「応募できない」と判断せず、求人票で必要な条件を確認しましょう。自分の技術や経験を活かせる仕事を探すことが、就職成功への近道です。
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